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何でも同じですが、慎重にリサーチしてね
今週届いたPacific Business News誌にホノルルのビジネス売買のデータが載っていたのでシェアしようと思います。2017年1年間のビジネス売買のデータです。ビジネスの中間販売希望価格は$215,875、 中間売上は$240,000、中間キャッシュフローは$111,852と出ていました。(情報提供 BIZBUYSELL)
日本からハワイに来て初めてビジネスを運営するには「居抜きビジネス」を購入することをお勧めします。理由はいくつかあるのですが、まず一番の大きな理由は新規で店舗を借りて内装工事をして・・・というステップを踏もうとすると内装をする前にPermit(工事の申請・許可)を取得するのに時間がかかるのとその前から家賃は発生するので売り上げが上がる前の期間かなりの準備資金が必要になります。
日本から初進出する企業の場合、アメリカでの信用がゼロからのスタートなので店舗の賃貸契約時にクレジットヒストリーも社会保障番号もない法人代表の場合は契約も難しいこともあります。(ハワイで所有している不動産を担保にすれば検討しますというビルオーナーも以前いました。)
ハワイの大きなビジネスビルはアメリカ本土の会社が所有している場合も多々あり、その場合彼らの「契約条件」はハワイ在住のビルオーナーよりも厳しいことが多いです。全米で展開している彼らの賃貸契約書は「ハワイ」に特化している訳ではないので柔軟性はあまりないです。
商用物件を取り扱うエージェントは住居用の不動産を取り扱うエージェントとは異なります。ビジネス・商用物件専門の不動産エージェントを探す必要があります。一番危険なのは店舗探しやビジネス購入を検討する際に日本人のコンサルのみを利用すること。
日本人コミュニティは確立していますが、言葉の壁があるのと土地勘がないので日本人のコンサルに頼りがちですが、その場合彼らが取り扱っている案件は日本人コミュニティ内のものに限られているかもしれません。本当はもっと色々な可能性があるかもしれません。
是非ご自身の人脈も含めて日本人以外のローカルの専門家にも声をかけてみてください。ビジネス合併、買収などを専門にしている弁護士もいるのでそういう方に相談しても良いと思います。アメリカは全てが契約社会ですので信頼おける弁護士に契約書のレビューをお願いすることも大切です。
多少お金が掛かっても通訳を雇ったり契約書を翻訳会社に翻訳させたりして「こんなはずじゃなかった」と後々後悔しないようデューデリジェンスもしっかりしてくださいね。
日本企業がハワイで失敗する最大の要因は?
多くの日本企業がハワイに進出してきますが、撤退するビジネスの敗因を考える時にある1つの傾向があります。それは日本から「ハワイには馴染のない責任者をハワイに送り込みその人に全て日々の業務を丸投げして任せてしまう」・・・ということです。
時には語学もできない責任者を赴任させることもありますが、そうなると企業にとってもハワイの責任者にとっても、大変残念な結果を生むことが多いです。ハワイの知らない人を責任者にして勝手なことをされたりお金を盗まれたりするか心配…という経営者もいらっしゃるかもしれませんが、何も知らない分からない日本人社員を日本から送り込む方が余程リスクがあると思います。
ハワイで成功している日本企業、日本人起業家は自らがハワイに在住して日々のオペレーションに関わっています。何年かして軌道に乗れば次の責任者にバトンを渡すこともあるかと思いますがハワイといえどもここはアメリカ、ビジネスの慣習も日本とは全く異なるので自分で最初は全て関わって様子を見ることも大切です。
お金をかけずに運営する方法を探る
初期投資に何千万も掛けてビジネスを立ち上げても潰れてしまっては残念ですので、ビジネスが大きくなるまでは上手にアウトソーシングの会社を利用するのも一つの手だと思います。
日本語でのサポートは提供されていないことも多いですが、ハワイでもバーチャルオフィス、シェアリングオフィス、人事業務サポート(給与の振り込みから福利厚生など)会計サービスなど・・・全て自社で社員を雇ってするよりも比較的安い使用料で利用できるサービスがたくさんあります。
売り上げが安定するまではそういったサービスを利用するのも長くビジネスを運営していくヒントになるかもしれません。
ここでご紹介した内容は一部になりますが、アメリカは各分野において専門家がいますので何かご質問等ありましたらお気軽にご連絡ください。必要な場合は各分野の専門家をご紹介いたします。